週1回3時間!共働きの週末家庭菜園

60㎡の畑を週1回3時間の管理でラクしてガッチリ収穫を目指します。

お部屋で野菜苗をつくろう!育苗システムを簡単自作してみた。

今回は、春に必要な野菜苗を、種から室内でつくってしまおうという訳で、育苗システムをつくったお話。

私はマンションに住んでいるのですが、真西向きで13階。

入居当初、ベランダで家庭菜園や野菜苗づくりに取り組んだものの、午後は日があたるのに、徒長気味でしっかり育たない・・・。

なぜかと思って調べてみたら、植物の光合成は、午前中からお昼に活発に行われるそうなので、その時間に日があたる、東から南が植物を育てるのに適しているということ。

いつでも単に、日が当たれば良いということでないことを知りました・・・。

さらに、高さのある階層で風がよく吹くため、葉肉のうすい植物は、すぐしおれてダメになってしまうこともわかりました。

思っていた以上に、そこそこ高さがあるベランダの植物栽培は難しい(>_<)

 

これがきっかけで畑を借りたのですが、いろいろ試行錯誤して、失敗を減らして効率の良い栽培をするためには、年間を通じて苗がつくれる環境が必要になってきました。

 

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ならば部屋の中に、育苗できる環境をつくってしまおうっ!

ということで、部屋の中に簡単な育苗システムを自作してみました。

既製品を組み合わせるだけで超簡単で、お金だけちょっとかかります。

基本材料は、ニトリの三段シェルフと観賞魚用のLEDライト。

今回用意した材料はこちらです。

  • ニトリ 三段シェルフ ✕1
  • ニトリ 収納ボックス浅型 ✕3
  • ニトリ 収納ボックス用レール ✕3
  • コトブキ工芸 フラットLED300 ✕3
  • 24時間コンセントタイマー ✕1
  • 電源タップ(三ツ口) ✕1
棚はニトリの三段シェルフを使用する

育苗システムのベースは、ニトリの三段シェルフを使っています。

お値段が3000円程度でリーズナブルな上、デザインが部屋にもなじむこと。

別売の収納ボックスやレールも販売されているので、簡単にカスタマイズできます。

 

 
現在、三段シェルフが廃番になっており、シェルフアドバンス43(画像)が代替品として使うことができます。
スチール製フレームと化粧板にグレードアップした三段シェルフで、木製でなくなったため、万が一ライトから発火するような事態があった場合も、燃えにくくて安心です。
ニトリ シェルフアドバンス43 を探す
ライトは水草にも向く観賞魚用LEDライトを使用する

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次に、システムの肝とも言える、LEDライト選びです。

当初、植物育成ライトを考えましたが、値段が高い上、電気代がかかりそうで、ちょっとお試しでやるにはハードルが高め。

そこで、アマゾンで売っていた安い植物育成ライトも試したのですが、成長が今一つだった上、熱を持ちやすく、安全面からもちょっと心配。

 

結果、電気代や安全性を踏まえ、観賞魚用のLEDライトを選ぶことにしました。

中でも、寿工芸のフラットLEDは水草の生育し、コスパも良いとのクチコミ。

そこで、フラットLED300というものを選びました。

 

スペックはこんな感じです。

  • 大きさ: 幅318㎜×奥行70㎜×高さ29㎜
  • 明るさ: 385ルーメン
  • 色温度: 8500K
  • 演色性: Ra87
  • 定格消費電力: 5W

光は自然光に近く、水草光合成を促す設計もされているようです。

また、ライトの両端にリフトアップがついており、これをレールや棚に引っ掛け、

簡単に設置できるのもポイントです。

 

 
フラットLEDのハイライン商品。放熱性の高い薄型アルミ製。光束550lmで強め。
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コンセントタイマーで自動点灯&消灯!点灯時間は12時間で設定。

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あとは、24時間コンセントタイマーとライトをつなぐ電源タップです。

コンセントに組み込むことで、自動点灯と消灯を繰り返すことができます。

タイマーはだいたい1000円前後で手に入ります。

 

▼ リーベックスの24時間タイマーが価格も手頃です。

 
15分単位で設定可能なプログラムタイマー。トラッキング防止プラグで通電ランプ付き。
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ライトの点灯時間は、朝6時~18時で、1日12時間程度で試しています。

一式で約15000円。材料費のほとんどがLEDライト代。

合計で15000円程度かかりました。

やはりLEDライトが材料費の大部分をしめ、3本で約10000円かかってしまいました。

 

そのかわり育苗キャパは、一段あたり、普段使っている36穴トレイで24穴分、3段あるので、最大72穴分もの苗を室内で育てることができます。十分です。

電気代は、1日12時間つけて一段あたり1ヶ月あたり47円程度が目安で、コスパも手頃かと思います。

 

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育苗するにあたり、ポイントになるのが、光と植物の距離。

 

10㎝程度の距離がよい感じで、これ以上離れるとやや徒長気味になる印象。

引き出しにつかっている、ニトリの収納ボックス浅型は、この10㎝の距離をとるのにちょうどよい深さの上、色が白色なので光を反射しやすく、より効率が良い感じです。

 

苗が大きくなってくると、光との距離が近くなってしまうため、写真のように収納ボックスをレールからはずして、一段下の棚板におくなどすることで、高さの調整もできるようにしました。

意外にも高い生産性。春先の果菜苗や夏の苗づくりも簡単になった。

お金はかかったものの、苗づくりが室内でできることで、簡単になりました!

実際に育苗を比べてみたのがこちら。

 

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(導入前) 西日の自然光だけで管理すると、光量不足で徒長するのが当たり前。

 

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(導入後) これだけの立派な双葉が展開するようになりました!

 

ナスやピーマンなどの春の果菜苗づくりも簡単になった!

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室内で苗をつくれるようになったので、まず寒さの心配がなくなりました。

2~3月、ナスやピーマン、トマトなどの果菜類床暖房を使って発芽させた後、この育苗システムで光を当てながら、苗づくりをします。

2か月以上、寒い時期の育苗期間が必要になりますが、これが可能になりました。

買えば1株100円~200円かかる夏野菜の苗がつくれるので、大きなコストダウン!

何より種からお気に入りの品種を選んでつくれるのは大きいです。

キャベツやブロッコリー、白菜など難しい夏の苗づくりも可能に!

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こちらは夏まきのキャベツやブロッコリー、手前で人参も育苗しています。

夏は高温乾燥、豪雨など気象変動が激しく、外や畑で発芽させるのが難しいです。

室内の育苗システムなら、乾燥もしにくく気温もマイルドなので、苗づくりも簡単にできます。しかも、夏場でも水やりは1~2日に一度でも間に合います。

 

育苗システム、調子がよくて、かなり活用しています。

以来、なんでもトレイに種をまいて畑に植えるのが、基本になりました。

これがもっとも失敗が少なく、野菜づくりがとても簡単になった印象です。

 

▼ トレイに種をまいて育苗し、畑に植えつけています。

室内での苗づくりが可能に。植物工場っぽくレタスなど栽培もいけそう。

結果、これまで自然光で徒長した苗を無理やり植えていた頃に比べ、多少雑に植えてもしっかりと根付く苗づくりが室内で可能になりました!

特に植え遅れると玉にならない、白菜やキャベツなどの難しい夏の苗づくりが、室内で安定してできるので、必要な苗の本数を確保できるようになりました。

トマト、ナス、ピーマンなど春の苗づくりも、床暖房を使って発芽させた後、この育苗システムで、温度を気にせず2か月以上の育苗も可能になりました。

室内にあるので水やりも簡単、虫や台風、大きな気温変化の心配もなし!

 

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生育は順調で調べてみたら、光の強さもしっかりと確保できていました。

実際、リーフレタスを栽培してみたところ、順調で栽培用にも十分使えそうです。

今度はこれをベースに、育苗しないであいている時期は、小さな植物工場として運用してみようと思います。

 

▼ 育苗システムを使って野菜をテスト栽培してみました。

LEDライトさえあれば、予算に応じて簡単につくれる。

今回は使い勝手と苗の量産用に、三段シェルフで引き出し式にしています。

LEDライトは1本3000~5000円程度しますが、一段でも構わなければ、例えば100円ショップで、ブックスタンドを二本買ってきて足がわりにし、その上にLEDライトをのせるだけでもつくれます。

あとは下にA4ケースを用意して、種まきしたポットやプランターをおくだけで完成。

とにかく大事なのはLEDライト選び、植物生育に適した光の確保です!

青と赤の光源が含まれた、観賞魚の水草用として使えるものがオススメです。

現行品のフラットLEDの基本タイプ。放熱性の高い薄型アルミ製。
光束380lmで、HL3042の光束550lmに劣るが、価格がお手頃。
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ライト代を安く買うなら、HL3042より ランク下のSS3042 ▲ にするのも手です。

SS3042はHL3042に比べ、やはり光が弱い分、生育の勢いがやや弱い印象を受けますが、こちらでも育苗は十分可能でした。

経験談としては、2000円程度で得体のしれない植物LEDライトを買って失敗するより、まずは3000円で観賞魚用の水草に向く、国内メーカーのLEDライトを購入することをオススメします!

 

▼ 2~3月の種まきは発芽させる温度確保もとても大事。