栽培結果を参考に、我が家のキャベツのリレー栽培計画はこんな感じになりました。
地域は埼玉県平野部、関東平坦地です。
*赤の「在庫目安」は冷蔵庫などで在庫のある期間、黄色は栽培期間です。
在庫目安は、野菜室には1~2玉、過剰時に冷蔵室に+1玉いれるかどうか。
品種選びは、寒玉系と呼ばれる葉肉かためのものを選ぶようにしています。
波葉の春系、サワー系と呼ばれるものは、水分が多くやわらかいので、保存がきかず
1ヶ月持たないので、つくりません。
冬は12月には一気に収穫し、ベランダのダンボールで保存→冷蔵庫へ補充しながら、
2月まで食べています。
今後の課題は、夏場の在庫、特に秋キャベツができるまでの9~10月の空白期間。
今年は耐暑性のある「はやどり甘藍」をカバーで入れてみましたが、
葉肉がうすいからか、保存期間は1ヶ月が限界の印象なのがネック。
キャベツの保存期間
私は、野菜の最適貯蔵条件一覧表(農研機構)を目安にしています。
今まで冷蔵庫の中でダメにした経験をみると、この表、結構合致しています。
表では「早生」が3~6週に対し、「秋冬」は5~6ヶ月になっています。
秋冬は多分、寒玉系を指しているのだと思われます。
家庭の冷蔵庫で半年近くもキャベツが眠ることはないですが、想像以上に
保存期間が長いことに驚きました。
実際、経験を踏まえると、寒玉系なら2~3ヶ月程度は問題ない印象です。
キャベツの保存方法
冷蔵庫での場合:
保存方法は玉の状態で保管。
野菜室に、レジ袋やポリの保存袋などに入れて、口をしめておきます。
はがしながら使うか、鍋などで10日程度で使いきれそうなペースであれば、
割って使うこともあります。残ったものはアイラップに入れます。
芯をくりぬいて、濡れたキッチンペーパーを詰めておく手もあるようですが、
面倒なのでやっていません。
多めにはがしてしまった場合、カット野菜にして、アイラップに入れます。
冷蔵室下段によくある、チルド室などに入れておけば1週間程度は余裕です。
冬は寒さを利用してベランダでも保存可能:
冬限定の12~2月であれば、私の場合、ベランダでも保管しています。
一般的なのは、丸ごと新聞紙でくるみ、ダンボールに入れておく方法。
ただネックなのが、新聞紙のみだと意外と水分がとんでしまいます。
そこで、更にレジ袋などに入れて、軽くしばっておくと、みずみずしさも保てます。
ダンボールは、凍結させない、日と雨があたらない場所に置くのがポイント。
戸建てなら、廊下や勝手口あたりの室内の寒いところでも良いかと思います。
外葉は黄色くなりますが、数枚はがせば、中は傷みなく問題ない印象です。
冷蔵庫の在庫がなくなったら、ベランダ在庫からの補充を繰り返すことで、
毎年2月上旬まで、この方法でキャベツを食べています。
キャベツの品種選び
キャベツの肉質は、かたい葉質の寒玉系と春キャベツに代表される波葉の春系、
(サワー系)、中間の良質系と呼ばれる3つのタイプがあります。
ウチでは、長期保存を重視するので、寒玉系の品種をつくるようにしています。
野菜炒めや洋風鍋など、加熱調理して食べるのが基本です。
輝吉(日本農林社)
年内収穫型の寒玉系の品種です。種苗業の時に知った品種で定番です。
葉肉が厚くてはがしやすく、キャベツ臭さがなくて美味しいです。
凍結には弱いので、12月上旬、霜が強くなる前には収穫して、
ベランダでの保管にまわします。
彩音(タキイ種苗)
年内12月~年明けの3月に収穫できる品種です。
植え付け時期をずらすことで、冬の収穫をカバーできるのでとても便利。
年内収穫した「輝吉」のあとに在庫としてつなげられます。
やわらかめの寒玉系で美味しく、保存も利くので使い勝手が良いです!
3月に収穫して5月いっぱい食べていました。
3月彼岸を過ぎると割れやすくなるので、それより前に収穫すること。
きよはる(日本農林社)
春5月末~6月上旬に収穫できる寒玉系のキャベツ。
葉肉が厚くてはがしやすく、キャベツ臭さがなくて美味しいです。
6月中旬から梅雨になってくるので、早めに片付けられるのが良いです。
はやどり甘藍(小林種苗)
葉深系という台湾から来たキャベツの血筋をひいているようです。
夏場に収穫できる、耐暑性のあるキャベツで、実際、空梅雨の年には、
埼玉平坦地ですが、8月上旬に収穫したこともあります。
歯切れがよくとても美味しいですが、葉肉がうすく長期保存に不向き。
保存は1ヶ月程度が目安かと思われます。
今年、7月収穫で栽培しましたが、梅雨で苦戦を強いられました。
7~8月収穫は手間がかかる一方、難しいのでオススメしません。
10月収穫は、比較的うまくいったので、秋の先発利用が良さそうです。
在庫管理のポイント
キャベツは、周年で在庫として持っておきたい野菜のひとつです。
長期保存するには、まず虫食いなど傷みのないきれいな青果を収穫すること。
そして、寒玉系の肉質がかたい品種を選ぶこと。
この二つを基本にすれば、冷蔵庫で2ヶ月程度は問題なく保存できる印象。
冬は、冷蔵庫の他、外の寒さも利用しベランダでも保管。
ベランダ在庫から、冷蔵庫へ補充しながら、2月上旬までに食べていきます。
ちょうどなくなってきた頃、畑の「彩音」が収穫できる時期になります。
3月近いと、暖かい日が増えて傷みやすくなるので、冷蔵庫保管に変更します。
今後の課題は、9~10月の在庫カバーを確実にすること。
6月収穫の在庫を9月まで伸ばして保存して、はやどり甘藍のような耐暑性品種を
10月の早期収穫にはめるかといったところでしょうか。