前回、春先に初めてシェリーという品種をつくりました。
赤皮ですが中は黄色く細長い形状、メークインよりやや紛質で、収量も多いです。
芽が出るのも遅く保存がきくので、とても使い勝手の良い品種です。
春先にたくさんのジャガイモを収穫したので、夏場に土中で保管できないかテストをしていたのですが、手法がよくなくて失敗し、芽が出てしまいました。
これ、秋ジャガで植えてみたらどうなんだろう?ということで、以下2021年の栽培記録です。
9月12日 芽が出ていた大きな芋を丸ごと植え付け
畑での保存に失敗してしまった、春に収穫したシェリーです。
ちょうど大きめの2つから芽が出ていたので、そのまま植えてみました。
高さ20㎝程度の畝をたて、株間30㎝、深さ10㎝程度に種芋を植え付けます。
種芋の間には、配合肥料(6-6-6)を1にぎり(30Gぐらい)、軽く混ぜました。
秋ジャガイモの植え付けで気を付けているのは、
① 種芋は切らないで丸ごと植える。(切り口から腐れやすいため)
② 芽が出たものを植える。(生育をスムーズにするため)
③ マルチはしない。(残暑でムレて腐りやすくなるリスクがあるため)
9月25日 順調に芽が出てきた。とりあえず芽欠き。
腐ることなく順調に芽が出てきました。
大きくなってきたので、1株3本程度になるように芽を欠きました。
10月2日 大きくなってきたので土寄せ
秋ジャガイモの草姿って、春に比べてなんか徒長しているような印象。
日が短くなってきているのが原因なのでしょうか?
台風がきて回されると厄介なので、この後、土寄せをしました。
10月31日 順調に生育中 土寄せ
順調に生育中です。
秋はマルチをしていないので、意識していることは土寄せをおこなうことです。
土寄せ作業は、
① 土の中に空気が入りやすくなり生育がよくなる。
② 土を株元にかぶせることでイモが日焼け(青くなる)するのを防止する。
③ 台風対策で回されるのを少しでも防ぐ。
効果があります。
・・・と言っても、実際は、他の作業が目白押しなので、結構ほったらかし。
気づいたらやる程度になってしまっています。
12月4日 霜も降りてきたので収穫
霜も降りてき始め、草姿が寒さでやられ始めてきました。収穫します!
1株あたりの収穫量はこんな感じ。総量で500G程度でしょうか?
収穫できましたが、春植えに比べほぼ半分。あまり量は収穫できない印象です。
同じ作型で、ながさき黄金も栽培しました。
シェリーが2株、ながさき黄金が11株で、全体の重量が7kg程度でした。
平均1株あたりの収穫量は500G程度でした。
収穫後は、ウズラの卵よりも小さい芋、皮が緑色の芋は、畑で処分します。
チャコニンやソラニンといった毒素を含んでおり、食中毒リスクがあるからです。
出荷サイズのSサイズ(30G)以上を目安に持ち帰るようにしています。
収穫したら適当に土を払って、米袋に入れて回収。
自宅マンションのベランダ、日陰にトレーに並べて1日程度干しました。
この時期は乾燥しているし風もあるので、早く乾きました。
シェリー
*登録品種。自家増殖して販売や譲渡すると、種苗法に触れるので注意。
フランス生まれの品種です。
外は赤皮ですが、中は黄色なので、料理の際、色目で違和感はありません。
長い楕円形、形に凹凸があまりないのでピーラーでむきやすいです。
しっとりめで、メークインより、やや粉質感があって美味しいと思います。
カレーやシチューなど煮込み向け。
春作に比べ収穫量は半減してしまいましたが、秋ジャガでも栽培できました。
栽培データ
植え付け:9/12 → 収穫:12/4
株間30㎝ 1列2株
*消毒なし。
*植え付け2週間前に、豚ぷんを5㎡あたり1㎏混和。
株間に配合肥料6-6-6を30G程度(一握り)混和。
栽培を振り返って
シェリーは春作で多収だったので、秋作も期待したのですが、今一つの結果。
秋ジャガの栽培自体が、やはり春ほど収穫できないというのが結論。
秋ジャガをこれまで、8月下旬に植え付けていたのですが、9月上旬の方が
芽が出てからの生育が断然スムーズでした。
来年以降は9月入ってから、芽のしっかり確認できるものを植え付けるのを
基本にしようと思います。
▼ シェリーの春植えの栽培記録はコチラ。